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アリアンサ!  たしかに共生の移住地

2005年1月  アリアンサ移住地・矢崎正勝

アリアンサ移住地入植80周年記念式典で挨拶する田中康夫長野県知事。  2004年11月15日、第一アリアンサは、田中康夫長野県知事並びに県議会議長他七名の方たちの臨席を得て、入植80周年の記念式典を開催しました。アリアンサ移住地は大正十四年に民間初の移住地として信濃海外協会によって開設された移住地でありながら、現職知事の来村は、創設以来初めてのことです。式場には千名近い人々が集まりました。

 わたしたちの最大の関心は日本の歴史書で流布されている「アリアンサ移住地は長野県人だけで固まった他民族排除の移住地であり、長野県民を悲劇に追い込んだ満蒙開拓思想の始まり」(「長野県の歴史」山川出版社一九九七年、その他)との主張に長野県知事がどのような見解を示されるのかということでした。

 知事は事前に手を尽くして調査をされた上で、ご自分の目でアリアンサを確かめられ、これは明らかに誤りであり、長野県の責任において是正の努力をすすめたいと約束されました。実際の問題解決にはまだまだ時間を要するでしょうが、現職知事が県の責任において是正すると約束されたことで、祖国に裏切られた思いを抱いたまま亡くなられた多くの一世の方々には最大のはなむけとなりました。

 さらに知事は、私たちの長年の念願であった、日本語教師派遣の問題、こちらからの技術研修生受け入れのことなどについても、今後長野県とアリアンサが母県とその移住地という形だけの関係だけでなく、人と人との交流を通じて、真の意味での国際交流を図って行きたいと述べられました。派遣教師については、すでに派遣時期やこちらの要望など様々問い合わせが来ており、近くはっきりとした形を見ることができると思います。何とか一日も早く、その制度が実現されるよう願う次第です。

 このような日を迎えられたことは、田中知事への感謝とともに、ブラジルの皆さま、日本の皆さまのご支援のおかげと心から感謝しています。

写真:アリアンサ移住地入植80周年記念式典で挨拶する田中康夫長野県知事。
向かって左隣はサンパウロ州ミランドポリス市ジョルジーニョ市長、右隣はアリアンサ移住地の新津英三氏。

>田中康夫長野県知事の挨拶へ

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