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日系団体初の受賞
コムニダーデ・ユバにブラジル連邦政府文化功労賞

 二〇〇八年十月十七日、リオ・デ・ジャネイロ市立劇場においてブラジル連邦政府文化功労賞の授賞式が行われました。
 今年は全ブラジルから三十八個人と十一団体が選ばれましたが、日系人の団体として初めてNGO(非政府公益団体)コムニダーデ・ユバ(ユバ農場)が選ばれました。長年のブラジル国民に対する文化的貢献が評価されたものです。
リオ・デ・ジャネイロ市立劇場 表彰台中央はユバを代表する小原明子と今本駒子
 ブラジルは多くの国からの移民で成り立つ多文化共生の社会ですから、それぞれの母国文化を継承し、その上でブラジル国民のために寄与することが重視されます。コムニダーデ・ユバは日本の大正デモクラシーが生んだ村、今なお日本文化を残す村として知られるアリアンサ移住地にある農場です。
 ユバ農場は一九三五(昭和一〇)年、青年たちが村おこしのために設立した協同農場で、設立七十三年目を迎えます。高度成長下のブラジルでは多くの日系人が農業を離れ、大都市へ転住していきましたが、ユバ農場は農業こそ日本文化の土台だと考え、土から離れず、また日本語文化を継承するために日本語による芸術創造活動を大切にしてきました。
 ユバのバレエ活動は農業と芸術を両立させる文化活動として早くからブラジル社会の注目するところとなり、一九六五年以来、各地の記念行事に出演してきました。農業と両立させるためホテルには泊まらず、睡眠は移動の車中です。一九九二年、リオ・デ・ジャネイロで開かれた地球環境サミットでも日本NGOを支援する国際イベントに出演しています。
 日本人移民100周年の今年は日系人の記念集会出演の依頼がつづき、月一回のペースを越え、農作業との両立に苦労しています。
左ジュッカ文化大臣、中央小原明子・今本駒子。撮影・神沢ルッシー
写真左ジュッカ文化大臣、中央小原明子・今本駒子。撮影・神沢ルッシー

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